何年か前から、僕たちの設計する案件に積極的に植栽を取り入れるようになりました。 それまでにも植栽を視野に入れた計画はしていたのですが、現在のようなウェートは占めておらず、どちらかというとお施主さんの希望があったり、建築計画そのものが既存の植栽を生かした計画であったりした場合などでした。 たまに「水やりが大変」「落ち葉の掃除が大変」「虫が集まりそうで嫌」といった理由で、植栽を取り入れたくないお施主さんもおられるのですが、最近はお施主さんが拒否されない限り、積極的に植栽を取り入れるようにな計画をしています。 植栽のもたらす影響の代表的な要素は「癒し」だと思いますが、もちろん「癒し」だけではありません。建築に植栽が絡む事で、建築全体が建築だけでは得られない生命感に溢れ、瑞々しい表情に一変します。また、時間や季節ごとに変わる表情は建築そのものにも変化を与え、移ろいを視覚的に認識させる装置としても作用します。 最近では、植栽を希望されるお施主さんも増え、むしろ植栽を前提に建築計画を立てたり変更したりといった具合。もはや植栽は、僕たちの建築には欠かせない要素の一つとなっています。
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