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執筆者の写真S.Ninomiya

寄らば大樹の陰…か?



たまにですが、ハウスメーカーとの競合になる事があります。そもそも、建築家とハウスメーカーの家づくりは似て非なるものなので、例えば野球とソフトボールを比較しているようなもの。

それぞれに良い点もあれば悪い点もあるので、一口にどちらが優れているとは言えません。それは野球のボールとソフトボールのボールに優劣をつけるくらい意味の無い事です。

付け加えるなら、「ものづくり」と「もの売り」の比較。そもそも比較対象になっていないのです。

例えば「〇〇ハウス」などは、以前はハウスメーカーでしたが、現在の実態はほとんど流通業なのに社名に「ハウス」と付いたままなので余計に違いが分かり難いのだと思われます。

で、その違いが分からない方が、たまに迷い込んで来られるわけです。

ところで、ハウスメーカーを選択肢の中に入れられる方の理由の一つに「会社の大きさ」あります。「会社が大きいから、しっかりしてそう」とか「会社が大きいから倒産しない」といった理由です。

でも、果たしてそうでしょうか?

一時は業界一位にもなった「穴吹工務店」は2009年に事実上経営破綻しました。つまり倒産しました。日本一のハウスメーカーが倒産したわけです。現在は会社更生法の適用を受け、大京の子会社となっています。

次に「エス・バイ・エル」。「エス・バイ・エル」も経営難から2011年に家電販売の大手「ヤマダ電機」に身売りして、現在は「ヤマダ電機」の子会社「ヤマダ・エスバイエルホーム」となっています。

家電販売大手とハウスメーカー大手の強みを生かし、スマートハウスという触れ込みで大々的にオール電化住宅を展開したのですが、残念ながら鳴かず飛ばずの状態。しかも、最近は親会社の「ヤマダ電機」そのものが50店舗も閉店するなど窮地に追い込まれています。

果たして、「寄らば大樹の影」は正解なのでしょうか?

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