新建材の行方
- S.Ninomiya
- 2016年9月21日
- 読了時間: 2分
先日ある建材メーカーの開発担当の方とお話しする機会がありました。
現在開発中の外壁材について、アレコレと意見を求められる事が中心だったのだけど、その中で興味深いお話しが出ました。
これまで日本の建材メーカーが一所懸命開発してきた外壁材は、高耐候性で長寿命、そして、いつまでも新品のような状態を保つ事を目標にしてきているのだけど(いわゆる新建材)、その方向性に少し軌道修正をかけようとしているらしい。
それはどの部分かというと、いつまでも新品のような…という部分。
ダイアモンドの宝石なら別ですが、物質は多かれ少なかれ劣化し風化します。
でも、劣化し風化する事は悪い事ばかりではなく、時間の経過や積み重ねを感じさせ、新品には無い風合いや趣として好印象を与える事もあります。
もちろん、すぐに汚くなってしまったり朽ちてしまうようでは困るのですが、いつまでも新品のようにピッカピカというのも保存添加物テンコ盛りの食品のようで気持ち悪い。
今回お話しした建材メーカーさんもどうやらその事に気付いたらしく、これからはそういう外壁材も積極的に開発していくらしい。
そんな外壁材が増えて日本の街並みも少し変わってくるのかもしれないと思うと、なんだか嬉しくなったのでした。

典型的なニュータウンに建つ「はつが野の家」とその周辺の風景。新建材による外壁材の家がほとんど。