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執筆者の写真S.Ninomiya

リビング照明のこだわり


住宅の設計をする際こだわるポイントは色々あるのですが、その中の一つが照明計画。

建築家は、とかく自然光....つまり太陽の光による日中の採光を重視する傾向が強いのですが、日が暮れて太陽光がなくなった夜間も良好な住空間にしたいし、家族団らんの時間帯は圧倒的に日中よりも日が落ちた夜間の方が多いので、そんな時間を気持ちよく過ごしてもらいたい....との思いで、照明計画に力を入れています。

しかし、そこはやはり餅は餅屋、僕たちだけでは力不足なので、いつも大光電機/TACTのLEDの若旦那こと照明デザイナー花井架津彦さんのお力を借りて、あーでもないこーでもないと相談しながら計画を練っています。

で、そんな照明計画の中でも最も力が入るのがLDKの照明計画。

僕たちの設計する住宅のLDKは、大きなサッシ=ガラスを介して中庭などの外部と連続させる事が多く、照明計画上もこの連続感が重要なポイントになります。そのポイントは大きく二つ。一つはガラスのミラー効果を無くす事で、もう一つはガラス面への照明器具の映り込みを無くす事。

一つ目のポイントは、内部と外部の照度を等しくする事で解決できます。

二つ目のポイントを解決する方法はいくつかあるのですが、最近はダウンライトのコーン部分が鏡面仕上げになったグレアレスタイプを使って解決する事が多いです。

ダウンライトのコーン部分が白かったりすると、光を受けたコーン部分が白く照らされてしまいこれがガラス面に写り込んでしまうのですが、コーン部分が鏡面仕上げになっているグレアレスタイプのものを使うと、光が反射せずにガラスへの映り込みが軽減されます。鏡面仕上げだと光を反射しそうなもんですが、実際には反射しません、不思議ですね。


中百舌鳥の家」の照明計画。ガラス面がミラー効果を起こしておらず、照明器具の映り込みも無い。それによって内部空間と外部空間の連続性が確保され夜間でも開放的な雰囲気を維持しています。

そして、最近お気に入りなのは小口径のグレアレスタイプのダウンライト。通常、ダウンライトの直径は100φが多く、中には125φとか150φという口径のものもあります。で、も口径が大きくなれば大きくなるほど天井の見え方が不細工で美しくないので、そこは出来るだけ口径の小さいタイプを選びたいところ。

で、最近気に入って使っているのが75φという小口径のグレアレスダウンライト。このダウンライトは更にユニバーサルといって照射方向を調整できるという優れもの。


同じく 「中百舌鳥の家」の照明計画。ペンダント照明もガラス面への映り込みを考慮して黒いセードのものをセレクト。

ユニバーサルタイプでない場合直下にしか照射できないのですが、このユニバーサルタイプの場合は家具のレイアウトに合わせてライティングできるので、天井面のダウンライトの配置と家具のレイアウトがずれていても良好なライティングが期待できるのです。

さて、11月12日(土)・13日(日)にオープンハウスに向けて着々と工事が進んでいる「堺の家5」ですが、こちらの照明計画も頑張っています。日中のオープンハウスなのですが、最近は日没が早いので遅めのお時間に来て頂けると照明が灯った状態をご覧頂けるかもしれません(17:00まで)。ご興味のある方はこの機会に是非お越しください。


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