過日は先日お引き渡しを終えた「西宮の家」のライティング調整をしました。通常はお引き渡しの前に調整するのですが。今回は諸々の事情によりお引き渡し後の調整となりました。
ライティング調整中の花井架津彦さん
照明の照らす光の向きをアレコレと変え、ベストなライティングを探るのがライティング調整。照らす光の向きを変えるだけで空間の質が一変する瞬間は、驚きと感動が混在する楽しいひと時です。
ところで、照明に対しての考え方は建築家によって様々で、僕たちのように照明計画をとても重要視している人もいれば、日中の自然光しか考慮せず、人工的な照明計画には全く無関心な人もいます。
これは「建築そのもの」の純粋性を重視しているからです。
僕たちも照明器具が自己主張するのはいやなので、光源が見えないようにしたり、見える場合でも(照明器具が)主張しないような配慮をします。それはやはり「建築そのもの」の純粋性を重視しているから。
でも、夜間に照明を点灯しないという選択肢はありえないので、「点灯するのであればどの様に点灯させるか」という事を考えて照明計画に力を入れています。
そして、照明が点灯すると日中の自然光とは違う世界が出現するのも、照明のもつ大きな魅力です。